リスニング満点対策
今回は、TOEICリスニング満点に向けてどのような対策をすべきか書きます。
と言っても、僕の意見というより僕が現在教わってもらっている先生の意見をただまとめただけです。
TOEICリスニング8割を超える人は結構いるのですが、満点はなかなかいません。
そして、8割超えと満点には大きな差があります。
そこで、なるべく効率よく早く満点に近づくためには何をどうすべきかここにまとめます。
その前に、ここで教える内容はTOEICリスニングですでに8割を超えられる実力のある人向けなので、そこまでに至っていない人はこちらを参考にして下さい。
TOEICの問題から分かること
TOEICは特殊な試験で、満点クラスの実力者も中学の英語があいまいな人も受験します。
しかも、中学生クラスの問題もあれば満点クラスでも少し手こずる問題もきっちり用意されています。
ここが英検とTOEICの最大の違いなのですが、ではリスニングではいったいどのような問題が出るのでしょうか。
基本的には、パート1の図表問題とパート2の応答問題は一部の難問を除けば、TOEIC500点台までの人向けのやさしめの問題です。
ところが、パート3とパート4は結構難しいですね。
ここで問われているリスニング力は以下の4つに分かれます。
①リスニングで特定のキーワードを聞けるか(簡単)
②リスニングで細かい特定のキーワードを聞けるか(難)
③リスニングで大まかなストーリーが分かるか(簡単)
④リスニングで細かいストーリーが分かるか(難)
図表問題もありますが、基本どの問題も上の4つのどれかを問われています。
600点を目指すなら、①と③を完璧にするのが望ましいですし、
700から800点台を目指すなら②と④もある程度解けない厳しいです。
900点から満点を目指す場合、①~④すべてを完璧にする必要があります。
日本語で問題を例えてみる
話を分かりやすくするために、実際の問題を日本語で例えます。
特定のキーワードを聞く問題は次のようなタイプです。
問題:男性はこの後どこに行きますか?
A:学校
B:図書館
C:レストラン
D:会社
①リスニングで特定のキーワードを聞けるか(簡単)
これは典型的なTOEICの問題です。もしも正解が、「A:学校」の場合、実際の試験ではすべてのストーリーが理解できなくても「学校」というキーワードを聞ければそれでいいわけです。これは簡単です。
②リスニングで細かい特定のキーワードを聞けるか(難)
ところが、少し難しくしようと思えばいくらでもできます。
問題では男性はこう言いました。
「今から大学に行って、本を借りようと思うんだ」
この場合、正解は「B:図書館」になるわけですが、このタイプの問題が難しいのです。いやらしいことに、その大学の中の図書館に行くのですね。
しかも、「本を借りる」と、かなり間接的に表現しています。
実際の問題はこのレベルでいやらしくて曖昧な問題ばかりが出るわけでもありませんが、これに近い紛らわしさがあります。
ストーリーを聞く問題は次のようなタイプです。
問題:男性が「早くしてほしい」と言いましたが、どのような意図がありますか。
A:締切に間に合わない
B:顧客に会いたい
C:パーティーに参加する
D:明日の準備をしたい
③リスニングで大まかなストーリーが分かるか(簡単)
「A:締切に間に合わない」が正解の場合、ストーリーは仕事でなんとなく忙しいということになり、意外と雰囲気はつかめます。
たいてい、残業するとか、スタッフを増やすとか、分かりやすい表現を使ってくれますので、雰囲気がつかめなくても「残業する」だけでも聞き取れたら、なんとなく正解を選べます。
④リスニングで細かいストーリーが分かるか(難)
難しい問題だと男性が
「パーティーに参加したいけど、明日急に顧客と会う事になったから、残業になりそうだ。プレゼンのことだけど、悪いけど早くしてほしい。」
と言った場合、「D:明日の準備をしたい」が正解になります。多くの人は、「B:顧客に会いたい」を選びがちですが、それは「早くしてほしい」の意図にはなりません。
TOEICリスニング満点の人はこのようないやらしい問題でも正解できる人なのです。
ただ、実際はこういった問題を3問~5問落としても満点扱いされることもあります。
満点に向けての対策
結論を言えば、リスニングで満点を取るには
「細かいキーワードを聞けて、さらにストーリーも正確に理解できる」
という身もふたもない能力が必要です。
ただ、これはよく考えると母国語の日本語でも難しいですね。
実際、ネイティブでもちょっとボケーとしたら聞き逃しとかあるみたいなんですよ。
満点を狙うなら、集中力も要求されます。
そこで、具体的にどのようにこの能力に近づけるかを紹介します。
細かいキーワードを聞く方法
身もふたもないことを言えば、これはひたすら英語の音に慣れるしかないようです。
おすすめの方法としては
①できるだけ幅広い英語の音に慣れる
TOEIC関連の教材には無料でリスニングの音声をダウンロードできます。そういったサービスを利用して、たくさんの音源を集めます。
ちなみに、TOEICは外国でも実施されていますので、実はYoutubeにたくさんTOEICの模試がアップロードされています。
そういった音源をひたすら聞きます。
睡眠時でも聞いてもいいそうです。
これをすれば、英語の音がより深くかつ幅広く理解できる効果があるそうです。
サッカーのゴールキーパーで例えると、ゴールキーパーがうまくなるためには、様々な角度から、様々な敵の攻撃から、様々なボールのスピードに慣れる必要があります。
それは英語も同じで、なるべくたくさん音源を聞いて、ひたすら慣れるのです。
日本語訳が欲しいと思うときもありますが、基本英語の音に慣れる訓練と割り切って、聞くことに集中したほうが効果が出るようです。
僕自身、この方法を実践した結果、イギリス英語とアメリカ英語の違いが分かってきて、このような記事を書いたくらいです。
個人差はもちろんありますが、確実に耳が良くなれるでしょう。
ダウンロードができるサイトはこちら
朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:TOEIC® TEST 特急 シリーズ│TOEIC® TEST 特急 シリーズ一覧
音声ダウンロード - TOEIC®・TOEIC®副教材|大学英語教科書出版 成美堂
②ネイティブの本気のスピードで音読してみる
これは最近、僕がやらされているのですが、TOEICは本来のネイティブのスピードより少し遅いので、ガチのネイティブのスピードの音読をしてみるのもおすすめしています。
ただ、かなり大変なので無理してやる必要はないそうです。
TEDなどは学習教材としても優れていますが、あれはあくまでプレゼンなので、少し遅めに話しています。
そこで、どちらかというと英語圏のYoutuberの動画のほうがおすすめされています。
Youtubeのビデオの中には、英語字幕がオプションで選べるものがあるので、そういった動画を探しましょう。
また、音読したい動画は自分が好きなもので良いそうです。むしろ、自分が好きなのじゃないと、ネイティブのスピードに疲れると思います。
僕はこの動画を音読しています。(疲れます。)
これは日系アメリカ人で、ちょっとかわいいので音読したいなと思っている動画です。笑
後は地味にディズニーの歌などは子供向けにしては早かったりするので、歌ってみたりしています。
リトルマーメイド
The Little Mermaid | Under the Sea | Lyric Video | Disney Sing Along - YouTube
とにかく何でもいいので、ガチのネイティブのスピードに慣れてください。
逆に言えば、英語ではそれ以上早いスピードはないのでしょうから、最速スピードに慣れるのは決して悪い話ではないと思います。
③ディクテーションをする
ディクテーションは初心者・上級者問わず、効果のある方法だそうです。TOEIC教材のディクテーションだけでもいいので、継続的にやるほうがいいそうです。
④ひたすらTOEICの問題を解く
これも効果がある方法です。問題を通して英語の音に慣れます。
これら全部をするのが理想ですが、自分ができる範囲でやってみると良いそうです。
ストーリーを正確に理解する方法
ストーリーを正確に理解するには、身もふたもないことを書くと、
ネイティブと同レベルで音声を聞いた瞬間に、英文の意味やイメージができるようにならなければいけません。
日本人が日本語を聞くような感覚で、英語も理解できるのが理想です。
もちろん、私たちはネイティブじゃないので、100%は無理ですが、それに限りなく近づく努力をします。
そこで、英文を聞いた瞬間に意味を把握するための具体的な方法を書きます。
①スラッシュ・リスニングをする
TOEICの教材で良いのですが、リスニングの英文を見直すとき、自分が理解しやすいように、英文にスラッシュを入れてください。
例えば
In this part you will read a selection of texts, such as magazine and newspaper articles, e-mails, and instant messages.
と言う英文があった場合、
In this part / you will read a selection of texts, / such as magazine / and newspaper articles, e-mails, / and instant messages.
と適当にフレーズでまとめてスラッシュを入れます。
そして、
In this part
you will read a selection of texts,
such as magazine
and newspaper articles, e-mails,
and instant messages.
とそれぞれのフレーズでちゃんと意味が理解できるようにします。
後は、もう一度音声を聞いて、スラッシュごとに英文を捉えて、それぞれのフレーズの意味がリスニングで瞬時に浮かぶように訓練します。
スラッシュリーディングは有名ですが、満点を取るにはこのスラッシュリスニングの訓練がかなり役立つと考えています。
②日本語訳付きのフレーズ集を聞く
これはスラッシュリスニングと同じ考えですが、TOEICの教材にはフレーズ集なども販売されています。
その中には、音声に日本語訳→英語と入っているのがあるので、そういったものを活用してほしいそうです。
金のフレーズは、フレーズの日本語訳→英語のフレーズ、という音声なので、おすすめされています。

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もう一つは、新TOEICテスト英単語・熟語高速マスターもおすすめされています。
こちらは、例文集なのですが、音声にいくつか種類があり、その一つに例文を意味ごとにスラッシュして、それぞれのフレーズに日本語訳の音声を付けたものがあります。
だから、聞くだけでスラッシュリスニングができます。
通勤などに聞いてみたらいかがでしょうか。
③日本語訳付きの英語の動画を見る
こちらもスラッシュリスニングと同じ考えですが、日本語訳を見ながら英語をリスニングするのも効果があるそうです。
ただ、映画はかなりハイレベルなので、映画よりもTEDのほうがおすすめされています。
TEDは日本語訳付きだけでも、2000を超える動画があり、しかも英語のスピードも2倍速や0.8倍速にできる英語学習者には大変ありがたいサイトです。
英語と日本語訳のスプリットもあるうえ、そのスプリットの文章をクリックすれば、その部分だけ動画を再生してくれますので、大変勉強しやすいです。
そのTEDをなるべく日本語訳を見ながら聞いてみましょう。
日本語訳付きの動画のページはこちら
これも意味を理解しながらリスニングをするので、良いトレーニングになります。
④ひたすらTOEICの問題を解く
これもやはり効果があるそうですよ。ひたすら問題を解いてみましょう。
終わり
いかがでしたか。TOEIC満点を無理して目指す必要はないと思いますが、チャレンジしてみたい方はぜひやってみましょう。
もう一度言いますが、これらの訓練はTOEIC800以上の上級者向きのものなので、初心者の方は発音などから始めてください。
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